【バスケ】2018年度 JBAルールテスト問題集の解説【審判】

[公開日]
[更新日] 2019/12/10

こんにちは!

先日、バスケのJBA D級審判員の資格を取るために試験を受けてきました。

試験は、20分で25問の〇✕問題となっており、8割以上つまり20問以上正解すれば合格となります。

8割と聞くと、「難しいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、実は問題はJBAから公開されており、その中から全く同じ問題が出るので、まじめに勉強すればだれでも合格できるようになっています。

公開されている問題150問から25問がチョイスされるわけです。

結果は、なんと満点でした。自慢自慢(笑)

勉強にかけた時間は、合計で6時間くらいでしょうか。150問の問題を通して5回くらいやりました。もちろん、意味のわからない部分はバスケットボール競技規則2018(以下、ルール本)の該当箇所を確認するということをやりました。

そこで本記事では、満点をとったひできち(自慢はもういいか笑)が、この150問をやってみて、最初は「なにこれ?」ってよくわからなかった問題を中心に解説していこうと思います。

問題番号12

「スローインラインとは、スコアラーズテーブルと反対側のサイドラインにコートの内側に向かってサイドラインと直角に引いた、長さ0.15mの2本のラインをいう。」

答えは「×ですが、「スローインライン」というものの存在を知りませんでした。。。バスケをやっている人にとっては常識なんでしょうね。恥ずかしい。

これは、ルール本のP10の2-4-6に記載があり、「コートの内側」ではなく、「コートの外側」に引かれた線となります。

問題番号49

「コート内のルーズボールをA3とB5がお互いにボールをしっかりつかんだままB5が境界線を越えてアウトオブバウンズになった。B5のバイオレーションとなり、チームAのスローインでゲームは再開される。」

答えは「×です。

「え?なんで?」

と思ったのは、ひできちだけでしょうか。

バイオレーションではなく、なんと、ジャンプボールシチュエーションになります(ルール本:23-2-3)。

問題番号70

「チームAがフロントコートでボールをコントロールしていたところ、ショットクロックが残り8秒の場面で、チームBのプレーヤーにアンスポーツマンライクファウルが宣せられた。チームAのフリースローの後、センターラインのアウトオブバウンズからチームAのスローインでゲームを再開する際、審判はショットクロックを14秒にリセットした。」

答えは「×」です。

通常のファウルであれば14秒リセットなのですが、テクニカル、アンスポ、デゥスクォリファイングなどの重いファウルの場合にはいかなる場合でも24秒にリセットされます(ルール本:インプリ29/50-25)。

問題番号72

「チームAがフロントコートでライブのボールをコントロールしているときに、隣のコートよりボールが入ってきたために審判がゲームを止めた。このとき24秒計は12秒を示していた。どちらのチームにも関係のない理由でゲームを止めたので、審判はショットクロックを14秒に戻し、チームAのスローインでゲームを再開させた。」

これは未だに腑に落ちていないのですが、答えは「」です。

審判が、どちらのチームにも関係のない理由でゲームを止めた場合には、ショットクロックはリセットするということになっています。(ルール本:29-2-1)

しかし、これには続きがあり、

「ただし、ゲームがどちらのチームにも関係のない理由で審判によって止められたとき、ショットクロックをリセットすることが相手チームに不利な状況をつくってしまうと審判が判断した場合は、ショットクロックは止められた時点の秒数から継続される。」

とも書かれており、

「どんな場合やねん!」

とよくわからないのですが、基本はリセットと覚えましょう。

問題番号82

「最後のフリースローで、ボールがリングに触れる前にゴールテンディングやインタフェアレンスをしたときは、オフェンスのプレーヤー、ディフェンスのプレーヤーにかかわらず、テクニカルファウルが宣せられる。」

答えは「×」です。

これは、ディフェンスプレーヤーのみに課せられるもので、オフェンスプレーヤーには課せられません。さらに、ゴールテンディングの時のみであり、インタフェアレンスの時はテクニカルファウルにはなりません。(ルール本:31-3-3)

そもそも、最後のフリースローでゴールテンディングしたときに、テクニカルファウルになるというのを知りませんでした。

問題番号98

「ゲームクロックが動いているとき、チームAは6人のプレーヤーがコート上にいた。チームAが6人以上のプレーヤーをゲームに出場させていたことに気がついたあと、不当に出場していたプレーヤーが得点を入れていた。その場合、得点は全て無効とされる。」

これは何と得点は有効なんです(ルール本:インプリ36-7)。従って、答えは「×」となります。

6人で行ったプレーはすべて有効となりますので、バレなければOKなの?って感じがしますが、気づかれた後には、コーチに対してテクニカルが与えられ、スコアシートには「B」(コーチ本人の責任によるテクニカルファウル)が付けられます。

問題番号104

「第4ピリオド残り0:53で、A1がスローインのためにボールを持っている、あるいはスローインを与えられることになっているとき、B2がコート上のA2に触れ合いを起こし、B2にファウルが宣せられた。審判はアンスポーツマンライクファウルに該当する激しい触れ合いでは無かったので、B2にパーソナルファウルを宣し、ゲームを再開させた。」

これは、少し考えれば納得なのですが、ゲーム終盤の過度なファウルゲームを避けるためだと思われます。つまり、負けているディフェンスチームがゲームクロックを進めないためにボールに無関係な場所でファウルする可能性があるので、これを排除しようというものだと思います。

従って、答えは「×」となり、パーソナルファウルではなくテクニカルファウルとなります。(ルール本:インプリ37-2)

ちなみに、これは第4ピリオドの残り2分から適用されるルールとなります。

問題番号107

「A1が速攻でバスケットに向かってドリブルをしているとき、A1とそのチームが攻めるバスケットの間にディフェンスのプレーヤーが全くいない状況で、A1がショットの動作に入った。B1はA1の腕に後ろから、ボールをブロックしようとして触れ合いを起こした。審判はB1にパーソナルファウルを宣した。」

これもあんまり腹落ちしてないのですが、ショットの動作時でなければテクニカルファウルなのですが、なぜかショットの動作時であればパーソナルファウルとなるようです。(ルール本:インプリ37-10)

「ディフェンスがよく頑張って追いついたね」ってことなのでしょうか?

よって答えは「」となります。

問題番号120

「A1はショットの動作中にB2からファウルをされた。同じショットの動作中にB1からもファウルをされた。B1のファウルはアンスポーツマンライクファウルまたはディスクォリファイングファウルではなかったため、なかったものとみなした。」

これは「」です。

へぇー、そうなんだって感じですが、2つ目のファウルがパーソナルファウルの場合には無視されるんです。(ルール本:インプリ42-3)

問題番号121

「B1がA1に対してアンスポーツマンライクファウルをした。そのファウルのあと、コーチAとコーチBにそれぞれテクニカルファウルが宣せられた。ゲームはA1の2本のフリースローとチームAのスローインで再開される。」

これも複数のファウルが重なった時の対応に関する問題ですが、基本的に互いに同じファウルをした場合の罰則は相殺されます。

従って、両コーチのテクニカルファウルの罰則であるフリースロー&ポゼッションは、相殺されることになります。

よって、答えは「〇」となります。

問題番号125

「B1はドリブルをしているA1に対してファウルをした。このファウルはチームBの5個目のチームファウルであった。そのあと、A1が至近距離にいるB1の頭にボールをぶつけたため、A1にディスクォリファイングファウルが宣せられた。等しい罰則は起きた順序で相殺され、スコアラーズテーブルの反対側のセンターライン延長線上からのチームBのスローインでゲームが再開される。」

これは等しくない罰則の例です。5つ目のチームファウルは、フリースロー2本ですが、ディスクォリファイングファウルは、侵した選手は退場となり、ポゼッションも相手チームとなります。

従って答えは「×」となります。

正しい処理としては、A1を退場としたのちにA1の代わりの選手をコーチが指名して2本のフリースローの後、Bチームのコーチが指名した選手が2本のフリースローを行って、Bチームのスローインからゲーム再開となります。

問題番号132

「B1がA1にファウルをした。このファウルはチームBの4個目のチームファウルであった。審判は誤ってA1に2本のフリースローを与えた。最後のフリースローが終了した後でゲームクロックが動き出し、B2がボールを受け取りドリブルをして得点を決めた。誤りに気がついたのは、チームAのプレーヤーがエンドラインでスローインのボールを掴む前であった。B2の得点は認められるが訂正はすでにできないため、ゲームはそのまま続けられる。」

誤りの訂正処理に関する問題です。

誤りに気が付くまでのプレーに関しては、基本的にはすべて有効となり、気づいた後は、その誤りを訂正したのちに、気づいた時点のプレーを再開することになります。

よって答えは、「×」となります。

ただし、誤りが「フリースローを与えなかった」という事象の場合、フリースローを与えられるはずだったチームが得点してしまった後に気が付いても、その誤り訂正のためのフリースローは行われず、無視されることになります。

これは次の問題となっています。

問題番号138

「B1がA1にファウルをし、そのファウルがチームBの5個目のチームファウルであった。A1に2本のフリースローが与えられるはずが、誤ってスローインが与えられた。スローインのあと、A2がショットを成功させた。そのボールがライブになる前に、審判が処置の誤りに気がついた。A1にリバウンダーなしのフリースローが2本与えられ、チームBのエンドラインからのスローインでゲームを再開した。」

前問題の理由により、答えは「×」となります。

フリースローを与えられるはずだったAチームが、それに気づく前に得点してしまったため、訂正のフリースローは行われません。

問題番号146

「第4ピリオドでA1がフィールドゴールのショットが成功し、ボールがバスケットを完全に通り抜けたとき、ゲームクロックは残り2:03を表示していた。スローインのためにB1がボールに触れるまでの間にゲームクロックの表示が2:00となったので、タイマーはゲームクロックを止めた。」

これは単に自分の知識不足かもしれませんね。第4ピリオドの2分以内は、ショットが成功した時にゲームクロックを止めるのですが、ショットが成功した時点で2分以上ある場合には、その後2分以下になっても止めないようです。

答えは「×」となります。

おわりに

この問題集を勉強していてあらためて思ったのは、バスケの審判は本当に大変だなということです。こんだけ例外的なことが発生するスポーツってあんまりないんじゃないでしょうかね。

もし、解説として取り上げてほしい問題があれば、ご連絡いただければ掲載いたします。

納得した部分としていない部分がありますが、それなりに理解したつもりなので。

何せ、満点でしたから(笑)

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

バスケ315!

スポンサーリンク

この記事の内容が役に立ったと思ったらソーシャルメディアで共有してください
Share on facebook
Facebook
Share on twitter
Twitter
Share on google
Google
Share on email
Email
Share on print
Print

投稿者: ひできち

40歳過ぎた今でも週2回バスケをこなすバスケ好き。 B.LEAGUE開幕により、日本バスケの人気復活に期待しており、自称日本バスケ普及推進委員。 現在、バスケ部所属の二児の父親でもあり、バスケ一家を支えるべく日々奮闘中。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です